~中古住宅購入の実体験から学んだシリーズ~
先日は、中古戸建購入に関する費用や手続きについて説明しました。

今回は、住宅を購入するなら殆どの人が必要になるであろう、住宅ローンについてのお話をしていきます。
住宅ローンは新築と中古住宅で何が変わるのか、中古住宅を購入するなら知っておきたい住宅ローンの知識についてまとめてみました。
住宅ローンは中古住宅だと審査が厳しいって本当?
「中古住宅の住宅ローンは審査が厳しい」ってお話、聞いたことありますか?
そもそも中古住宅は満額ローンがおりないとも聞きますが、果たしてそれは本当なのでしょうか。
中古住宅の住宅ローンを申し込むとき、注意したいのはこれです。
そう、この一点なのです。
もし土地も含めた物件に借入額と同等もしくはそれ以上の価値があれば、問題なく住宅ローンは通るでしょう。もちろん、収入があってローンを返せる見込みがある場合の話です。
住宅ローンは土地と建物を担保にして借入しますから、担保分のお金しか借入できないんです。
つまり、物件に借入希望額に満たない価値しかなければ、希望額よりも金額をさげられてしまうんですよね。
だから中古物件の購入には「物件価格の20%程度の頭金が必要」と言われるんです。ローンが下りない分は、自己資金で解決するしかありませんから。
住宅ローンは中古だと期間が短くなる?
そして、「中古住宅だと長いローンが組めない」とも言いますよね。
確かに、いくら物件に借入額と同じ価値があっても、築50年の家が35年持つのかと聞かれたら「無理かも」という答えに達するのは当たり前かもしれません。
筆者は、住宅ローンを25年で申し込んだところ、仮審査後に「23年なら可能」と返事が来た経緯があります。
中古住宅の住宅ローンは期間が短くなるという話は本当だったんだなぁと思いました。
2年ぐらい短くなっても毎月の支払額の変動は微々たるものですから大丈夫でしたが、これ以上だとちょっときつかったかもしれません。
ちなみに、中古住宅を購入する際の住宅ローンで気を付けておきたいことがもう1点あります。
それは「毎月の支払額に2~3万余裕を見ておくこと」。つまり、「現在賃貸の賃料が7万だから7万のローンにしよう」では家計が破たんします。
中古住宅はいつ何時どんなトラブルがあるとも限りませんし、メンテナンス費用として月2万円は積み立てておきたいところです。なので、「月7万支払えるならローンは5万で積み立て2万」がおすすめとなります。
実はこの考え方は新築住宅でも同じことなのですが、新築となると皆いっぱいいっぱいまでローンを借りてしまってメンテナンスがおろそかに・・・っていうのも多いんですよね。
中古は新築よりもさらにメンテナンスのスパンが短くなりますので、ローン返済と同時に積み立てできる金額にしておきましょう。
住宅ローン控除の手続きも中古住宅の場合は注意!
「一定の中古住宅でも住宅ローン控除が適用される」というのを拡大解釈し、「すべての中古住宅で住宅ローン控除が受けられる」と勘違いしている人が時々いるようです。ここに、中古住宅の住宅ローンについての落とし穴があります。
ここで改めて、中古住宅でも住宅ローン控除が適用される要件についてみてみましょう。
築年数は簡単にクリアできますが、問題は耐震基準です。耐震基準を証明できる書類があればいいのですが、中古住宅は様々な書類が無いことが多いんです。図面すら無かったりします。
その場合、新たに耐震基準に適合しているという証明が必要になりますが、これが結構お金がかかります。ざっと10万以上は考えておきましょう。
特に地方だと、耐震基準適合証明書を発行できる建築士がいないというのもザラです。こうなると都会から出張してもらうことになり、出張費も日当代も大きくかかります。
「絶対に住宅ローン控除は欲しい」「各種補助金や税制優遇が欲しい」という方は、しっかり証明書や図面を残してある、2000年6月以降に建てられた住宅にしておきましょう。
まとめ
中古住宅にまつわる住宅ローンのお話、参考になりましたでしょうか。実際筆者も軽く考えていた住宅ローンですが、物件の担保価値も関係すると土壇場で知り、焦った記憶があります。
また、住宅ローンは建ぺい率オーバーの住宅だと借りられないのがほとんどです。不動産屋さんに手付金を払う前に、今一度物件と住宅ローンの確認をしておきましょう。
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