喪中期間中って、初詣に行ってはいけないとか、結婚式に出てはいけないとか、色々な制限がかかる慣習がありますよね。
じゃぁ、飲み会は行っていいの?神社参拝ってダメなんだっけ?などなど、個別ケースでどうすればいいか、いざとなると分かりませんよね。
ということで、喪中期間中に慌てず騒がず、落ち着いて対応できるよう、確認していきましょう\(^o^)/
喪中期間にしてはいけないことってあるの?
まずは基本をおさらいしましょう。
喪中というのは、近親者が無くなって1年間の間は、亡くなった方を偲びましょう、という考え方のもと、厳かに慎ましく過ごすことを意味します。
ですから、喪中期間中は慶事、つまりお祝い事への参加を控えたり、初詣を控えるなどして、浮ついた行動をとらないようにしましょうね、という慣習が日本には昔から根付いています。
ですから、お祝い事に関連した行事への参加はなるべく控えた方が良いです。
これが一般的な考え方になるわけですが、それではここから個別のケースを色々と見て行きましょう。
四十九日を過ぎてもお祝い事への参加はアウト?
近親者が無くなってから四十九日の期間は、忌中と言って喪中よりも更に厳しく制限がかかる期間です。
この期間中に結婚式が入ったりした場合は、その旨を伝えて参加をキャンセルするなどの対応をした方が良いとされています。
実際は人間関係も絡んでくるので一概には言えませんが、忌中なので欠席しますと申し出るのはとても常識的な態度となります。
中には、ご自身で結婚式の日取りを決めていた方が、忌中に入ってしまったということで日程変更される方もいらっしゃるほどです。
喪中期間はこれほど厳しくする必要はありませんが、忌中はそれほど厳しく対応した方が、一般的には良いでしょうね。
結婚や披露宴のタイミング
一般的に、喪中の結婚式は主宰する側も招待される側も控える方が良いとされていますが、ご事情により日程を変更できなかったり、欠席すると人間関係に悪影響が出る場合などは、当事者同士でよく相談して決めるのが良いでしょう。
やはり現代は、喪中期間の1年間すら長いと思われる方もいらっしゃいますし、喪中期間中であってもお祝い事はご先祖様も喜んでくれるはずだから続行すべき!というご意見をもった方もいらっしゃいます・・・非常に多様な考えが存在しているということです。
一般常識というのはもはや明確には存在しないのが現代ですので、当事者同士で価値観をすり合わせながら決めるのが一番良い方法となります。
逆に、喪中期間で気を遣わせてしまうだろうけど、こちらは気にしないので是非出席してもらえると嬉しい、という言葉をかけて下さる方もいらっしゃいます。
一度、皆さんで相談されてはいかがでしょうか?
また、神道と仏教で考え方が異なるのもポイントです。浄土真宗では即往生と言って、四十九日の期間を経ず、亡くなったらすぐに極楽浄土に行かれると考えられています。ですから、忌中とか喪中という概念は存在しないんですね。
神道では、「死」を「ケガレ」と捉えるため、ケガレを背負った者がその穢れを落とす期間として喪中期間があるとされています。神社への参拝がNGと言われているのもそうした理由からなんですね。
現在の日本は、様々な宗教観がありますし、「常識」も人それぞれ違います。ご自身の意見も「一つの考え方」であり「絶対的な常識」ではないと認識した上で、大人の対応をする必要があるでしょう。
神社やお寺への参拝はNG?
喪中期間中は、神社とお寺への参拝はしてはいけない、という話を聞いた事があるかもしれません。
しかし、参拝してはいけないとされているのは神社だけで、お寺は全く問題無いんですよ。
神社は神道に立脚した施設となります。神道では、先ほど説明したように死を穢れと捉えますので、穢れが落ちるまでの期間=喪中期間は神様の前に参拝することをなるべく控える方が良いと考えられています。
その証拠に、神社で葬儀をすることはご法度とされていますし、見たことないですよね?
一方お寺さんの場合は、死は穢れではありません。むしろ逆に、お寺さんでは亡くなった方は菩薩となると考えられていますので、戒名と言って、仏教上の異なる名前を与えられます。
お寺の境内でお葬式がおこなわれ、初七日方法や四十九日の法要もおこなわれます。
ということで、神社の場合は喪中期間中は神様の前に穢れを晒してはいけないということで参拝はNG。お寺の場合は穢れという発想が全く無いので参拝はOKとなります。
ただ、現代は価値観も多様化していますし、宗教も多様化しています。神社のご住職の中には、「それほど気にしなくても構わないと言えば構わないです。気になるようでしたら参拝を見合わせて頂いても結構ですよ。」というスタンスの御方もいらっしゃいます。
以上から、初詣も厄除けも、あなたの常識的観点から控えた方が良いと思えば控えればいいですし、それほど気にせず参拝してしまおう!と思ったら参拝してしまってもバチが当たることは無いでしょう。
ただ、参拝した場合、そのことをあまり親戚には言わない方がいいでしょうね。ひんしゅくを買う場合もありますので。。。ややこしいですね、ホント^^;
喪中期間中の葬式への参加はNG?
喪中期間中は、慶事(お祝い事)への参加を控える方が良いという考え方ですので、葬儀はもちろん参列して問題ありません。
お中元やお歳暮は送っても良い?
これは非常に悩まれる方が多いですが、結論から言うとOKです。
というのも、お中元やお歳暮の目的は、日頃お世話になった方への感謝の気持ちを御品物を通して伝える行為なんですね。
これは、喪中期間中に禁止されているお祝い事とは全く区別されているのが一般的です。
ただ、相手が喪中の場合などで気を落としている時にお中元やお歳暮を贈りづらい時もあるかと思います。そういう時は、暑中見舞いや寒中見舞いでお中元やお歳暮の代わりとした上で、一筆添えてあげると賢いでしょう。
その他、日常の中で発生する宴会等への参加はNG?
喪中期間中に会社の宴会に誘われるケースって、意外と多いですよね?
もし自分が主役の送別会などでしたら、「喪中期間中なのですみません。とてもお酒を飲んで騒ぐ気分にはなれず。。。」と言って欠席することは問題無いかと思います。常識的な大人でしたら、「そういうことを大切にされる方なのか」と理解を示してくれる方も多いでしょう。
ただ、他の方が主役の送別会や、誰かの快気祝いなどはなるべく参加した方が良いでしょう。やはり、人間関係にも影響を与えますし、それこそ参加するのもその会社に属している「礼儀」となりますから、ね。 あなたの気持ち、喪中期間という慣習、会社の飲み会という礼儀、これらをバランスよく検討した上で、参加を決定されるのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?実際はもっと込み入った事情が絡みあったり、特殊な条件がつくケースもあるかと思いますが、当事者間で相談して決める上での参考材料にはなったと思います。
最後にお伝えしたいのは、「常識」についてです。
結婚や葬儀、あるいはそれにまつわる事柄・・・今回は喪中期間中に避けた方が良いことがメインテーマでしたが、「常識」というのは人それぞれです。結婚した夫婦であれば、夫婦同士はもちろん、ご両家のご両親同士の常識も当然異なります。
自分の常識が正しい、あるいは自分が常識と思っていることが世間の常識である、という考えは、逆に非常識であることを是非覚えておいて下さい。
本当の常識人とは、色々な考え方をしている人の話を聞き、「そういう考え方をしているのか。なるほど。」と理解をした上で、建設的に議論したり、相手を前向きに理解したり、筋が違うと感じた事や見解が異なることについては冷静に話し合って解決できる、そんな人だと私は思っています。
自分の常識にそぐわないと、感情的になって「あの人は間違っている!」と言って不愉快になったりするのは、本当の常識人とは言いません。
差し出がましい事を申しましたが、是非あなたには冷静に色々なことを判断して頂きたいと思います。本記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
さて、今回は喪中っていう言葉についてサラッと解説してきましたが、そもそも「喪に服す」とか「喪中」ってどういうこと?と思われた方は、「喪」について詳しく説明した特設記事を用意してありますので、是非そちらも併せてチェックされてみて下さい。
喪中期間中の相手にお中元を送っても良いのか?について解説しています。
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