近親者が亡くなると喪中期間となり、年賀状を出す代わりに喪中はがきを出したり、翌年の初詣を控えたり、いつもとやることが変わりますよね。
でも、そもそも「喪中」って何?「喪中期間」っていつまであるの?親戚の誰までが含まれるの?
などなど、突き詰めて考えてみると分からない事だらけ。。。
ということで、喪中に関しての基礎知識を確認していきましょう。
喪に服すとは何か?
ではまず基礎中の基礎。「喪に服す」とは何か?について解説しますね。
まず、「喪」という言葉の意味ですが、これは、近親者が亡くなってから一定期間は喪服を着て故人の冥福を祈って慎ましく生活する、という意味の言葉で、「喪に服す」の「服す」というのは「服従」の「服」、つまり、「従う」という意味で使うため、「喪に服す」という言葉は以下の意味となります。
『近親者の逝去に伴って、喪服を着て慎ましく生活する(ことを粛々と受け入れること)』
「喪に服す」という言葉は、「服喪」という言葉と同義なので、喪に服す期間のことを「服喪期間」あるいは「喪中」と呼びます。
つまり、現代人が「喪中」という言葉を使うとしたら、こんな感じの意味合いになりますね。
「実は今、『喪中』なんですよ」
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「実は今、『近親者が亡くなったので喪服着て静かに生活しなきゃいけない期間』なんですよ」
なんとなくイメージは湧きましたか?とすると、次に気になるのは喪中(=服喪期間)っていつまで?ですよね。
喪中の期間は一年で良い?
昔は、亡くなった方と故人との関係(例えば父、母、子供、兄弟などなど)によって、服喪期間は異なるという法律がありましたが、現在はそのような決まりは一切無く、近親者が亡くなってから1年間(13ヶ月の場合も有)を喪中とするのが一般的となっています。
服喪期間は、基本的には身を慎んだ生活を送り、おめでたいことをしないことが原則とされています。ですから、おせちや初詣を控え、年賀状を送らずに「喪中はがき」を送ります。なお、喪中はがきは通称で、正式名称は「年賀欠礼状」と言います。
ただし、四十九日の法要が終わるまで、つまり忌明けまでを「忌中(きちゅう)」と呼び、喪中よりももっと厳しい制限の中で生活するしきたりもあるようです。
例えば、神社へのお参り・結婚式への参加・何らかの祝賀会(お祝いパーティー)等への参加・家の新築や増築・大きな買い物・旅行などなど、こうした楽しいイベントに参加したり大きな買い物をするのがNGとされています。
どれくらいNGかと言うと、例えば結婚式の日取りが決まっていたとして、忌中に入ってしまったら日程をズラす対応をする方もいるほどです。昔は、忌中の際は一切人と合わないご家庭もあったようです。
厳しいと感じるかもしれませんが、四十九日の法要で故人がしっかり成仏するまでは故人を悼んだ慎ましい生活をするべきと考えられていますので、忌中と喪中で厳しさが違うというわけですね。
喪中は誰までを含む?範囲は?
最後の疑問は、「誰までを喪に服す範囲にすればいい?」という問題です。
結論から云いますと、明確な決まりはありません。・・・と、身も蓋もない事を言ってしまいましたが、理由があるんです。
一般的には、喪中の範囲は一親等(両親、配偶者、子)と二親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)までとされています。
一親等、つまり自分の親とか子供とか妻などとても近しい家族は範囲に含まれることは当然と思えますよね?
でも、例えば同居していない祖父母が亡くなったら範囲に含まないケースも増えているようです。昔は祖父母が亡くなったら一族全員が喪に服した風習がありましたが、現在は同居していなければ喪中としないご家庭もあるようですね。
他にも、兄弟であっても別々に育ったために疎遠になっている場合などは喪中にしない、というケースもあるようです。
このように、親族同士の関係性というのは千差万別のため、明確な決まりが無いとしか言いようが無いんですね。
最終的には、喪中にするかどうかは本人、あるいは関係者間で決めるもの、と覚えておくと良いでしょう。
まとめ
今回は喪中の基礎的知識を確認しました。
ここまでの基礎知識はなかなか教えてくれる人はいないし、こんな事も知らないのか?と思われて赤っ恥をかいてしまうことにもなりかねませんよね^^;
ということで、是非参考にして頂ければと思います。
また、喪中期間中にやってはいけないことを、具体例を挙げながら別記事で解説しています。こちらも是非チェックしてみて下さい。
→ 喪中期間中にしてはいけないこととは?結婚は?参拝は?飲み会は?
喪中期間中の相手にお中元を送っても良いのか?について解説しています。
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